【NETFLIX】マスターオブゼロの面白さがちゃんと説明できなくて悔しい【海外ドラマ】
ネットフリックスで独占配信されている「マスターオブゼロ」。
自分が面白いと思うものに関しては大概プレゼンができると自負している私ですが、こちらのドラマに関してだけはちょっと的確な解説が入れられません。
確実に面白いんですけど、どうやったらこれが人に伝わるんだろう。。
シーズン1をすべて見終わった時点でも、その答えは一向に出てきません。
しょうがないんで、なんとなくどういったものかという概念と、三点ほど面白ポイントを挙げていこうと思います。
まず、すごく雑に一言で言い表すと「アメリカ版実写サザエさん」です。
ドキドキハラハラとは割と遠い位置にある、牧歌的な日常を切り取った作品だな、というのが第一印象。ただ本家ほどホンワカはしてません。下ネタも多めです。笑
でもやっぱりストーリー的な波の高さがサザエさんチックなんですよね。このくらいで丁度いい、って思っちゃいます。
それでは大まかに絞ったポイントを。
1.アメリカの人種差別問題を、かなりフランクにマイノリティ側の視点から描いている
主人公はインド系アメリカ人で、CMタレントながら映画の俳優をめざす青年。ちなみにこの人、脚本も書いてます。多彩すぎる。
で、主要な友達は
- 人間性にクセのある白人、
- チャイニーズ系アメリカ人、
- レズの黒人
といった被差別側の人たちで固められてます。
多分普通に生活してて、呼吸するように自然と差別してくる白人がたくさんいるんでしょうね。彼らが日常でひどい扱いを受けているんだろうなーというのが手に取るようにわかるシチュエーションが頻繁に見受けられます。
ただそれが悲観的な描写ではなく、受け流し方や見せ方もあっけらかんとしてて、たまに怒ったりはするけど大喧嘩になるわけでもなく、変な言い方ですが、何か安心して見てられるっていう。その辺がいいんでしょうね。苦労話の一環、程度の感じ。
2.30分番組であるという軽さ
一話が30分で完結するので、ちょっと時間が空いたときにサクッと見れます。
一時間ドラマに慣れちゃった人にもこの軽さはお勧めです。
内容はかなりぎっちり詰まっているので、見応えは十分だと思います。
軽い綿が限界まで箱に押し詰められているようなイメージですかね。
基本的にストーリーの進行はそこまで重要ではない気はするので、シーズンの後半じゃなければどこから見始めても大丈夫だと思います。
個人的に好きな話は1-2、1-3、1-5、1-6、1-7、1-8です。
ほとんどじゃねーかっていう。笑
3.トリミングの仕方が斬新
カメラワーク的に映像を切り取る絵作り「トリミング」の美しい作品は今までたくさん出会ってきましたが、こちらの作品は視覚的なものとは別に、時間軸のトリッキーなトリミングに成功しているなと感じました。
オープニングのはさみ方やエンディングの切り方、ストーリー上の進行で別にいらないと判断したとこはズバッと切り落とす。
見れば見るほど主人公・脚本をこなしているアジズ・アンサリーは天才なんだなと思えます。あまりのストーリートリミングに鳥肌が立つ回もあったり。
それでも同じ系統である時間軸操作系監督クリストファーノーランのような難解さは微塵もありません。その辺の分かりやすさがとてもステキだと思います。
でもやはり話自体に劇的な波風は無いんですよね。これがこの作品の面白さの説明難易度に拍車をかけてます。
まー全体的に笑えるシーンが多めなので、頭空っぽにしてマイノリティのイラッとあるあるを楽しむ作品なんだろーなーとは思いますけど。
ネットフリックス入ってる人は、シーズン1だけでもいいんでぜひとも観てほしいなと切に願います。
私と同じように、飲みの席なんかで面白さの説明がなかなかできず苦しい思いをする羽目になることでしょう。